起業までの経緯4(IT中小企業での社内起業-後半)
社内起業再挑戦
前回の失敗から数か月後、再びチャンスが訪れます。
ちょうどプロジェクトの契約期間が切れたため、事務所に戻ることになりました。
次のプロジェクトまで期間があったため、私はその間起業の知識をさらに高めるため、起業という名の付くを本を
片っ端から読んでいきました。
正直、各本によって書いてあることがまちまちで余計に混乱したので
主に以下を参考して進めました。
はじめての社内起業 「考え方・動き方・通し方」実践ノウハウ
そして会社に伝えます。
「専任で新規事業をやらせてもらえないか」と。
私が専任でやるという事は新規事業が立ち上がるまで会社の売上に貢献できないばかりでなく
様々な経費がかかり売上を食いつぶすという事です。
また上手くいかなけば会社に私の居場所がなくなることもわかっていました。
ただ私には覚悟がありました。どんなことがあっても最後までやり抜く覚悟が。
そしてこの覚悟を会社は受け取ってくれました。
自転車操業で回してる小さな会社がそういう決断をしてくれたことに関してとても感謝しています。
当時の社長、現在の社長ありがとうございました!
ReMemory誕生
専任で新規事業をやらせてもらえることになった私は再び100個のアイデアを考え
社員の意見と自分がやりたいと思う事を軸に3つのアイデアに絞りました。
その後、課題認識の調査後 一つに絞り
小学校の保護者向けの運動会動画配信サービス「ReMemory」の事業を開始します。
ReMemory(リメモリー)には
思い出(Memory)を再発見(Re)するという意味が込められています。
例えば当日運動会を校庭の東の方で観覧してたけど
西から見たらまた別のストーリーがあるかもしれません。その別のストーリーを発見して思い出に残せたらなと
いう具合です。
ReMemoryの概要は以下をご覧ください。
顧客
小学生の保護者
課題
運動会において保護者の全体の72%が現状に以下の不満を感じている
- 場所取りにストレスを感じる(42%)
- 前の人が重なってうまく撮影できない(15%)
- こどもの位置が遠すぎてみえない(8%)
- こども位置がわからない(7%)
※100人調査
価値
- 運動会の臨場感をそのままに
撮影代行により保護者カメラ越しでは感じられない臨場感という
- 新しい発見を提供します
専用サイトで運動会が閲覧可能
専用サイトにて運動会が終わった後も色々な角度から運動会動画を楽しめます
- 動画を家族に簡単共有
専用サイトで動画を簡単編集、動画を家族に簡単に共有できます
ソリューション
- 動画配信サイト
- 好きな視点で閲覧可能
マルチアングルでの撮影により当日の観覧アングルからでは気づかなかった
子供たちの様子を楽しめます!
- 自動顔認証
自動顔認証技術で大量の動画の中から簡単にわが子を探せます
- 安全なセキュリティ
専用サイト(学校イベントごと)のパスワード管理で第三者の閲覧による
情報の流出を防ぎます
動画を見ることができるのは、学校様が利用承認した保護者の方のみです
ReMemory撤退
ただReMemory事業はうまくいきませんでした。
ReMemory誕生から半年後、様々な検証を繰り返し予想した売上が達成できないと同時に
現時点ではコンテンツ(動画)の質を上げることが困難と判断した私はReMemory撤退の判断を下しました。
またReMemory事業を開始してから会社が別会社に売却されたことも事業の方向性に影響を及ぼすことになったとも思っています。
詳細は別記事にて記載したいと思います。
ReMemoryから得たもの
ReMemory事業の運営、ほぼ一人で全てをこなしました。
そういう状態ということで多数の方にご協力いただき支えられました。
この場をお借りして「一緒に考えてくれて本当にありがとうございました。」とお伝えしたいです。
ランディングページ作成、動画作成、マーケティング、営業、ミニ運動会の実施等、全て未経験でしたが
自分ができることはやりきったと感じています。
もちろん想定通りにいくことは一つもありませんでしたがその度にピボットし
先に進めるために何が必要かを考えて実践する
そういうサイクルを回す力。これがReMemoryから得たものだと思います。